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かつみさん（かつみ・さゆり）さん　　　　　3/3ページ　　　　　2020.06.01　UP

月はおひつじ座の15度にいるのですが、その度数が示す内容は、およそおひつじ座らしくないものです。
おひつじ座は「打てば響く」タイプであるため、時々憂き目を見るといったそそっかしさが特徴なのですが、おひつじ座15度のサビアンシンボル「毛布を編むインディアン」は、毛布を完成させるためにひと針ひと針、地道に手を動かす人の様子を描いています。目的を達成するためには、そういう耐久力とか持久力が必要であることをここで学ぶのです。

またインディアンは、自然と共存して生きる人々のことでもあります。自然は穏やかな時間をもたらしてくれる一方で、日照りや洪水、地震や嵐など、大きな災害を起したりもします。そうした人間の力や意志ではどうにもならないことと共に生きるインディアンの姿は、対人間で見たとき、相手に自身の考えを押し付けない（押し付けてもどうにもならない）人物を連想させます。

地道さと自己主張の弱さは、かつみさんに良好な人間関係をもたらすでしょう。また、読み解き結果のなかでも書いたように、一発逆転を狙うよりは地道に努力をすることで道が開けるタイプですし、またそれができる人物でもあるとこがこのサビアンシンボルからも伺うことができます。

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かつみさんは手にしたお金を飲食店経営とかオオクワガタの繁殖といった、素人ではこなすのが難しい事業に次々と投入していきます。こうした無謀とも言える挑戦を矢継ぎ早に放つところは、ASCがいるやぎ座19度の「大きな買い物袋を下げた五歳程度の子供」というサビアンシンボルが示しています。

五歳程度の子供にとっておつかいに出かけるというのは相当レベルの高いことですが、当の子供はそのミッションを大きな買い物袋をさげて、勇んでこなそうとします。やぎ座は社会的な大人意識を育成するのが目的のサインであるため、こうした今の自分では少し責任が重い事にも進んで取り組むことで、自身の力を高めようとするのです。

とは言え、「おつかい」がことごとく失敗しているのはさすがにどうかと思うのですが、ご本人や奥様のさゆりさんもそのことをネタにするくらいですので、当人たちにとっては「おつかい」で目的のものは買えなくても、「行く途中で綺麗な花が咲いていた」とか「八百屋のおじさんにアイスをもらった」とかいう番外エピソードのほうが面白いのかもしれません。

読み解き結果には、かつみさんが高価なものに次々と手を出すのは、それらを手に入れることで自分も価値がある人間なんだと思いたかったからではないか、と書きました。そうやって対象物を頻繁に変えていくところは、金星が位置するやぎ座24度「修道院に入る女」が表しているでしょう。

24度が属する第5グループは、対向するサインの力も受け入れ、最強となったそのサインの影響力が最も発揮される段階ですが、それも後半になると新鮮味が薄れてきます。そこで、これまで慣れ親しんできた今いる環境から離れ、もっと優れたものを探す旅へ出かけることにします。
やぎ座24度ではその旅が修道院に入ることであり、それは決して不幸な出来事によって選んだ目的地ではなく、さらに充実した人生を求めるという積極的な意味を持ちます。ですので、かつみさんにとって飲食店経営とかオオクワガタの繁殖に手を出すことはここでは「修道院」の意味であり、自身の価値づけに限らず、人生に彩りを加えるイベントでもあるように思います。

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奥様のさゆりさんとは、かなり相性がいいだろうというのが、私の占い結果です。
莫大な借金を抱えているにもかかわらず、懲りずに次から次へと事に手を出してはさらに借金を作り出す始末の夫に、文句どころか「70歳で借金を返してからが人生の始まり」と笑顔で答えるさゆりさんの懐の深さに、ただただ脱帽します。しかしその笑顔の裏では、卵巣のう腫・子宮筋腫・子宮内膜症という大病を患った過去があります。毎日の仕事や借金返済の事業で忙しく診察を先送りしていたため、仕事先で倒れたのが病気発見のきっかけでした。
そうやってかつみさんのために必死で頑張るさゆりさんですが、そういう自分のために動いてくれる人が現れやすいことも、星は教えてくれています。

水星がいるみずがめ座15度のサビアンシンボルは「フェンスの上にとまっている二羽のラブバード」です。フェンスの上から眺める景色は爽快で、二羽の鳥にとっては最終目的地としていた場所です。そうやって高いところから見ているだけで、周りが動いてくれるシステムを手に入れたのです。
この度数を持つ人は周囲のスタッフを上手く回せるのが得意ですが、実のところ回せているのではなく、周囲にいる人が頑張って働いてくれていると言ったほうが本当のところと言えるでしょう。

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かつみさんのサビアンシンボルは、第6グループに感受点がありません。第6グループは位置するサインをまとめ、次のサインの力が入ってくる段階です。こうした動きがないということは、かつみさんを表すサインは、自身の性質の育成にひたすら労力と時間を費やすことになります。つまり位置するサビアンシンボルの性質がそのまま発揮されやすいと捉えることができるのではないでしょうか。

特に太陽がいるうお座の8度や、水星がいるみずがめ座の15度なんかは、かつみさんのエピソードに沿ったものではないかと思うのです。

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