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村山聖さん     4/5ページ     2022.10.01 UP

おそらく病にかかっていなくても、村山さんは将棋以外のことは他人に任せていたかもしれません。しかしそれはビジネスパーソンとしてはやり手です。

「超一流、二流、三流の休日の過ごし方」(新井直之著)という本のなかに、「三流は余計な仕事を増やす、一流は自分にしかできない仕事に力を注ぎ、自分じゃなくてもできることはどんどん他人に振っていく」とあります。
自分のリソースをどこに投入するかは、非常に重要なテーマです。私たちは限られた時間のなかを生きています。それは病にかかっていてもいなくても同じです。

プライベートで家事や掃除をパートナーに任せっきりでは問題ですが、代行サービスを利用すればふたりの時間に空きができます。
村山さんがもっと長生きして結婚していたら、亭主関白か時代を先取りした良きパートナーになっていたことでしょう。


何をおいても将棋が一番。名人位を獲得するために、それ以外のすべてを人に任せるか後回しにするか、いっそ手を付けなかったか。とにかく将棋を中心に人生を回していた村山さんですが、一方でこんなことも言っていました。「名人を取って、早く将棋をやめたい」と。

実際、彼の生活は将棋以外の要素もゼロではありませんでした。部屋にはおよそ3,000冊にも及ぶ少女コミックスの山。ほかにも麻雀やお酒もたしなみ、「結婚して子供を作りたい」と仲間たちにはこぼしていたようです。
村山さんが本当に目指していたのは、将棋界の頂点の向こうにある精神的な豊かさだったのではないか。そう思わせるのが、木星が位置するおとめ座27度のサビアンシンボル「お茶会をしている高貴な貴婦人」です。

彼女たちは優雅にお茶を飲みながら、とりとめのない会話をしています。そこに「仕事が辛い」とか「給料が少ない」といったサラリーマン的な話題は出てきません。「自由が丘に素敵なケーキ屋さんができた」「レクサスの新車を買ったの。これで3台目」みたいな、はっきり言えばどうでもいい話です。
しかしそのどうでもいい会話のなかに、おとめ座は入っていこうとするのです。

このおとめ座27度が属する第6グループは、次のサインへの移行準備段階になります。そのため、これまで持っていたおとめ座らしさを際限まで削る必要があります。
その作業の第一弾としてこの度数の1度前に、ある施策を試してみました。それは宗教組織に入り、他人が決めたルールに沿って生きることで客観性を身に着けようとしたのです。
しかしその方法は上手くいかなかったため、次のこの27度でルールのない、また実務的でもないよもやま話に参加することで、おとめ座からの脱却、すなわち主観を捨て客観性を見つける手がかりを求めたのです。

これはおとめ座の性質を考えれば異例のことです。おとめ座はとても実利的な星座。生産性を上げようと効率アップを常に考えているため、余分なことや無駄を徹底的に嫌います。
そんなおとめ座が、よもやま話に参加する。しかも自分から積極的に。いかにこの段階でおとめ座の性質が薄れているのかがよくわかるシンボルです。

この時点でもうおとめ座はおとめ座らしさを身に着けており、いまは次のステージに目が向いています。お茶会をしている貴婦人たちも、日常生活を形作る段階は過ぎています。両者が求めていることは、生活の豊かさの先にある精神的な豊かさです。

村山さんも目先の目標は名人位でしたが、その先で求めていたのは恋愛をするだとか家庭を築くといった、普遍的な幸福だったのでしょう。


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5歳でネフローゼ症候群と診断された村山さんは、少年時代のほとんどを小児病棟で過ごします。
病院には、病にかかった子供たちが多く入院しています。彼らと親しくなった村山さんは、種類は違えど病気という共通した問題を抱えた仲間たちと思いを分かち合っていきます。

しかしある日、仲間のひとりがいなくなります。その理由を詮索することは誰もしません。そこは小さな命の火が、ひとつまたひとつ消えていくという、子供にとっては過酷な現場でもあったのです。

大切な友達と、永遠の別れ。大人ですら辛い人の死に、まだ幼い子供の段階で耐えなくてはならないのは相当負担が重いことです。しかし村山さんのなかでは、何度もそうした別れを繰り返すうちに、悲しみに負けない強い心を持とうという気持ちが生まれていたのではないでしょうか。

村山さんのMCは、かに座の10度にあります。この位置のサビアンシンボルは「完全にカットされていない大きなダイヤモンド」です。
ダイヤモンドは商品化するためにカットしている最中です。作業が終われば見栄えも素晴らしい、光り輝くカットダイヤモンドが出来上がるでしょう。
ダイヤモンドは、天然に存在する物質のなかでは最も硬度が高い鉱物です。およそ割れることはありません。そんなダイヤモンドのような心を村山さんは作り出そうとしています。

かに座は他者と共感することで、より大きな力を得ようとする星座です。特にこの10度が属する第2グループは感受性や情緒を育成する、かに座にとって真骨頂とも言うべき段階です。
しかしその感受性を高めれば高めるほど周りの状況に敏感になり、傷つきやすい性質を形成してしまいます。そこでこの第2グループ最後の度数で、いかなる攻撃を受けても崩れない強い心を持とうとするのです。

カットし切れていないダイヤモンドは、強い心を作っている最中を表現しています。
私たち人間は、他者と関わらなくては生きていくことはできません。そのなかで、傷つく出来事もあるでしょう。それらに耐えたり考えることで、少しずつ心は強くなっていきます。

MCは人生の到達点も表しています。村山さんの精神力は厳しい環境のなか、人並み以上に鍛え上げられたことでしょう。


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