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貴乃花光司さん     3/3ページ     2019.09.01 UP

てんびん座の前、おとめ座までは個人の育成を目的としていましたが、てんびん座からは個人を社会に出して、可能性を広げる段階に入ります。しかしいざ自分を世間に出してみると、自我(自分が考える自分)と自己(自分と他人を通して見る自分)のあまりのギャップに驚いてしまい、可能性を広げるどころの話しではなくなってしまいます。そこでてんびん座の最初のグループでは、自己の自分を標本のように固定し分かりやすく展示し、そこに自我を合わせようとします。
この、周りに自分を合わせようとする協調的な性質は、てんびん座の最たる特徴です。後に来る度数の半ばで、あまりに周りに合わせすぎて自分を見失うという事態に見舞われますが、それまでは調和や協調といったてんびん座らしい性質をひたすら究めようとします。

尊敬や賞賛され続けるとは、相手の期待に応え続けることとも解釈できます。貴乃花さんが数多くの優勝を手に入れることができたのは、もちろん実力もあったことに加え、周囲やファンの「強い貴乃花」という自己に自我を合わせる行為を続けた結果だったと捉えることもできるのではないでしょうか。

先ほど、「度数の半ばで自分を見失う」と書きました。どのサインでも15度で真向かいにあるサインの影響が入り込んでくるのですが、てんびん座の場合はその衝撃があまりにも大きいため、精神面へのダメージがとても深くなります。
周囲の人に歩調を合わせるのが生き方のてんびん座に、自分の主張しか見えないおひつじ座が入ってきます。これを海辺で例えるなら、穏やかだった船着き場に嵐がやってきて、船着き場が流されてしまった状態になります。船は岸に近づくこともできず、人々は船に乗ることも降りることもできなくなってしまいました。どうしていいかわからず、漂流状態です。
実は貴乃花さんは、この立ち往生した状況を表すサビアンシンボルをお持ちです。天王星が位置するてんびん座16度「流されてしまった船着き場」です。

貴乃花さんは周囲の期待に応えようと、自我を抑えて相撲に全精力を注ぎ込みますが、他人の要求に応えているうちに、本来の自分が分からなくなってしまうことがあるのではないでしょうか。
現役時代、周囲から寄せられた期待に応えようとしているうちに「オレは本当にこれがしたいのか?」という疑問との闘いが、心のどこかであったかもしれません。引退後、相撲協会を何とか変えようと孤軍奮闘するも、様々な人の意見を聞くうちに、行く道に迷ったことがあったかもしれません。そういう風に、人の気持ちに応えようとするあまり自分を見失う場合が起こりそうです。

1992年11月場所の直前で、女優宮沢りえさんとの婚約を発表した貴乃花さんでしたが、このわずか2ヶ月後には婚約解消となりました。当時ふたりは国民的な人気を得ており、婚約そしてその解消は、ふたりが若干20歳という若いことも手伝って大きな話題として採り上げられました。この一連の流れを見るかのように、私は「燃え上がったふたりの仲が、ある日突然終わりを迎えそう」と書きました。この恋を失う代わりに、それ以上に重要なものを手に入れなくてはならなくなったのではないか。何かしら、身内のために運命的な犠牲を払う暗示がある、と。それは金星が位置する、かに座6度のサビアンシンボル「巣を作る猟鳥」も教えてくれています。

猟鳥とは、捕獲してもいい鳥のこと。つまりこの鳥にしてみれば、自分はいつ捕まるかわからないということです。
巣を作り、そこへ卵を産みヒナを育てようとしますが、ヒナが成長しひとり立ちするまではたして自分が面倒を見ていられるか、その確証はありません。にもかかわらず猟鳥はせっせと巣を作り続けます。いわばこの鳥は、自らの命を懸けて巣を作り子育てをしようとしているのです。

巣は家族や集団を表します。かに座にとってこうして巣を作って住居を確保したり子供を育てることは、「共存」という目的においてとても大切な要素です。自身の命より家族や集団が生き残るほうが、大事なのです。

相撲協会なのか、それとも藤島部屋のためだったのか、それとも宮沢さんを守るためだったのか、真相はわかりませんが、いずれにしても「家族や集団」が生き残るために、自らの気持ちを犠牲にしたのではないでしょうか。
しかもここに位置する星が、何と言っても愛の星金星ですからね。貴乃花さんの恋は、とても悲しいものになりそうです。

相手の気持ちに応えようという意味では、この婚約破棄もてんびん座1度や16度の影響もあると思いますが、そうやって人の要求に応えすぎてしまうところは、おとめ座30度のサビアンシンボルも表しているでしょう。

ここのタイトルは「目の前の用事に集中し過ぎて聞き逃した間違い電話」です。
30度が属する第6グループは次のサインへの移行期間で、それまでのサインの性質は弱くなり、次のサインの性質が見え始める段階です。にもかかわらず、このおとめ座30度は、いまだにおとめ座の性質にこだわっています。

おとめ座はレスポンスの良さが特徴で、要求に合わせて自分を合わせてしまうところがあります。もうそんなおとめ座からは卒業の段階なのですから、人の言うことにいちいち応えなくてもいいのに、いつまでも応えようとしてしまうのです。
「目の前の用事」とはおとめ座のことで、あまりにその用事に集中し過ぎているため、「間違い電話」に例えられた次のてんびん座の性質が侵入する機会を逃してしまったのです。

サービス精神が旺盛なのは、周りの人間からしたら喜ばしいことなのですが、これが自分の恋の犠牲の上であったのならば、あまりに悲しいレスポンスとしか言いようがありません。


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貴乃花さんは、対向するサインの影響と自身のサインの力が融合し無敵となった段階を表す第5グループにひとつも星がありません。つまり最強となったそれぞれのサインの力は持ち合わせていないことになります。

対して、対向するサインの侵入によりダメージを受け落ち込んでいる期間の第4グループに感受点が4つあります。また位置するサインからの離脱となる第6グループには、星が3つ。離脱したばかりで新しいサインの力がまだ不確定な時期を示す第1グループには、感受点が3つあります。
つまり全体的には、位置するサインの援護を受けることができず、向かいだったりとなり合うサインの影響を受けまくるという、とても波乱に満ちた並びと捉えることができます。

向かい合うサインや隣り合うサインは、自身のサインの性質とは真逆の性質を持つので、そのぶつかり合いは相当衝撃が激しいものだと思います。
貴乃花さんの戦い続ける人生というのは、こうしたところからも伺うことができるでしょう。


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