イクリスプの読み解き結果と解説

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★美空ひばりさんの1989年のホロスコープ(イクリスプ含)
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美空ひばりさんのイクリスプ

★日蝕(1989.3.6)とのアスペクト表
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美空ひばりさんのイクリスプのアスペクト(日蝕)

★月蝕(1989.2.21)とのアスペクト表
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美空ひばりさんのイクリスプのアスペクト(月蝕)

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美空ひばりさん     2020.08.01 UP

 【 メルマガ第37号より(発行:2020.04.01)】

このコーナーでは、未来予想で読んだ方のホロスコープにその年のイクリスプがどんな影響を与え、何が表面化されるのかを読み解いてみます。
今回は、美空ひばりさんの1989年のホロスコープが対象となります。

未来予想のなかでは、(プ)月と(ネ)太陽がオポジション(満月)状態となっていたひばりさん。なんだかイクリスプともただならぬ気配を感じます。
と思ったら、なんと比較対象の月蝕とはメジャーアスペクトがひとつもないという状況。のっけから、まさかの展開でございます。

果たしてこのノーアスペクトは何を告げているのか、また日蝕との関係は何を物語っているのか。じっくりホロスコープを読み解いてみたいと思います。


※文中の略語は、次の意味になります。
・(ネ)ネイタルチャートの感受点
・(ト)トランジットの感受点
・(プ)プログレスの感受点


※最も影響が出やすいと言われる、誕生日から約半年前の下記日程で起こるイクリスプを対象としました。
・(月蝕)1989年2月21日 おとめ座 1度
・(日蝕)1989年3月8日 うお座 17度

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月蝕は、太陽が地球の背後から月を「食べて」しまう現象。西洋占星術では太陽が顕在意識、月が潜在意識を司っているところから、この出来事は自身が意志を持って、それまでの習慣や考え方を変えようとするタイミングとされています。
ではひばりさんは、どんなことを変えようとしたかったのでしょうか。

このときの月蝕は、おとめ座で起こりました。おとめ座はエレメントのなかでは「地」に属します。「地」には肉体とか実用性、形態といったキーワードがあります。そしてイクリスプには位置するサインのエレメントが示す性質において、何らかの挑戦を生み出すとされていることから、ひばりさんが変えたかったものはそうした物質的なものや、これまでの組織や習慣的といったものだったのかもしれません。
ひばりさんの未来予想のなかで、私は「新しい希望が生まれたり、チャレンジしたいことがみつかるかも」と書きましたが、それらはもしかしたらこうしたものたちのことなのかもしれません。

ただそうした夢を、ひばりさんは叶えることができませんでした。そのこともこの月蝕は物語っているように思います。と言うのもこの月蝕は、チャート内の対象となる感受点とはひとつもメジャーアスペクトを取っていなかったからです。
こうした状況をノーアスペクトと呼びますが、ノーアスペクトは、普段はまったく動かないのに動き始めたら抑制が効かなくなるまで動くという0か100オーバーかのどちらかしかないという両極端の性質を持っています。これをひばりさんに当てはめると、夢がひとつも叶わないか、叶い過ぎておまけまでついてくるかのどちらかになると思います。

実用的なこと、形態的なことなどで様々な挑戦を試みたかったけれど、まったく動くことができなかった。このときの月蝕は、ひばりさんのそんな状況を表しているのではないでしょうか。


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そんな月蝕とは対照的に、アスペクトを5つも形成しているのが日蝕です。日蝕は月蝕の逆パターンですので、潜在意識が顕在意識を圧倒するタイミングになります。

未来予想のなかで「どちらかと言うと、精神的ダメージの方が大きいでしょう」と書きましたが、そうした心理面の方が強調される一年かもしれないということは、この日蝕のアスペクトの多さにも、なんだか表れている気がしてなりません。

さて、日蝕がどんなアスペクトを作っているのかを見る前に、どのサインやエレメントで起こったのかを確認します。
先の月蝕から約半月後に形成されたこのときの日蝕は、うお座で起こりました。うお座はエレメントのなかでは「水」に属します。「水」が持つ性質は「感情」「受動」「直感」といった月が持つそれとまったく同じものになります。この年ひばりさんは、こうした事柄について新たな試みを取ろうとするでしょう。

日蝕が作っているアスペクトのひとつが、(ネ)月とのセクスタイルです。
セクスタイルには創意工夫や譲り合いの意味があるので、今まで受け入れることのなかった考え方に耳を傾けるようになったり、初めて知ったやり方を試してみるようになるでしょう。
また(ネ)月はやぎ座にいるので、エレメントは「土」になります。この土と水の組み合わせは相性が良いとされ、上手く働けば確実な生産性を保ちながら、柔軟性のある行動が取れる人物になれることを表します。しかしひばりさんのやぎ座には(ネ)月と木星、(ト)土星と天王星そして海王星と5つもの惑星がいて、さらに土星はやぎ座のルーラーつまりドミサイルであることから、土の力の方が水より強いように思われます。このような場合、土によって水が濁ってしまうと捉えられ、水が司る感情の部分は抑圧され、自分の発言が思った通りに受け取ってもらえなかったり、誤解されてしまうことが多々発生してしまうでしょう。


日蝕は(ネ)水星ともセクスタイルを作っています。これは(ネ)月とは逆方向になります。
(ネ)水星はおうし座に位置していますが、おうし座もやぎ座同様「土」です。おうし座には水星のほかに(ネ)天王星がいるだけですのでやぎ座の土ほどの強さではありませんが、やはりどちらかと言えば土の方が力が強い印象です。


同じ土でも少し様子が違っているのが、おとめ座にいる(ネ)海王星とのオポジションです。
(ネ)海王星はおとめ座とは相性が良く、ハウスとしてはアンギュラー、度数では「行動的になる度数」にいます。加えて、ネイタルチャート内で大吉とされるグランドトラインを2つも形成していますので、その性質は素直に発揮されやすい状態と判断することができます。

オポジションは、自分を映し出す鏡のような存在。潜在意識が顕著になっている自分が、海王星の性質と掛け合わさって自分に帰ってくるのです。海王星は幻想やひらめきといった夢の世界を象徴するので、心の中に描いたやりたいことなどが際限なく広がるのではないでしょうか。
と同時に、海王星には崩壊とか犠牲というキーワードもあるので、夢が現実としては叶わないかもしれないという絶望感ももたらす可能性もあります。


(ト)木星とは、スクエアを作っています。エレメントとしては、日蝕の水に対して風の組み合わせになります。
このふたつの相乗効果は「空想の世界」。水が司る感情の部分を風があおってしまうので、気持ちが現実味を帯びないのです。

またこの木星が位置するふたご座の影響で、アイディアとかやってみたいことが次々と湧き出ては来るのですが、束縛を嫌い自由に世界を駆け巡るのが取り柄の風ゆえ、せっかく思いついたアイディアも、なかなか実現まで辿り着かないというのも、このふたつの組み合わせを「空想の世界」と呼ぶ理由と言えるでしょう。
ましてアスペクトはスクエア。このハードアスペクトは試練や妨害といった厳しいキーワードを持ちます。感情を傷つけられたり、ひらめいたアイディアも実現するまでに相当の困難に見舞われ、成功させるまでにはいくつもの高いハードルを超えなくてはならないかもしれません。


最後5つ目のアスペクトは、(プ)月とのスクエアです。
こちらは、水と火の組み合わせ。このふたつは上手く調和が取れていると、心が赴くまま旅人のような自由な生き方をしても何とかなってしまう運の良さが発揮されるのですが、ハードアスペクトのなかでもオポジションよりも凶座相とされるスクエアという状況を見ると、残念ながらバランスが取れているとは言い難いでしょう。

となると、どちらかの力のほうが強すぎるわけですが、日蝕という圧倒的な力に打ち勝つ存在があるはずもなく、つまり火は水に負けてしまうのです。
というか、一時は火が優勢だったのです。しかし火に加熱された水は熱湯となり、逆にその熱水で火が消されてしまったのです。

火はエネルギーや情熱、切望や征服といったポジティブで攻撃的な性質を表すのですが、それらは加熱された感情によって見る影もなく、なくなってしまうでしょう。


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ということで、未来予想でも表れていた精神的な部分が悪い形でクローズアップされるのではないかというのは、この年のイクリスプも物語っていました。

人は行動を起こそうとするとき、「こうしよう!」と頭で考えてからその体を動かすわけで、「こうしよう!」と思ってもそれを阻止するものたちがこうも次々と現れては、動きたくても動けない、そして動く気力が萎(な)えてくるのは仕方がないと思います。

やりたいことがいっぱいあるのにそれができないジレンマは、ひばりさんにとってものすごく悔しくそして哀しいことだったのではないでしょうか。

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