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安室奈美恵さん　　　　　2/2ページ　　　　　2023.10.01　UP

そこにさらに強烈なエネルギーを注ぐのが、対象となる日蝕。しかもこの日蝕は、しし座で起こります。

しし座は王者の名にふさわしく、尊大で意志強固。堂々とした態度で、相手や周囲を圧倒させます。その存在感を背景に、この場所で太陽と月が重なります。
しし座と太陽はドミサイルの関係であり、日蝕がオポジションの特別バージョンであることから考えると、顕在意識（太陽）が潜在意識（月）を圧倒するだろうと思われます。つまりしし座の溢れるバイタリティーが、安室さんに「行き過ぎ」や「やり過ぎ」という結果を生むことになりそうなのです。

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オーバーワークしがちな安室さんのブレーキ役となるのが、日蝕と（ト）冥王星のクインカンクスです。このクインカンクスは、起きた出来事や湧き上がった感情に対して「出力を加減しろ」と言ってきます。

ふたつの感受点が150度の位置になるこの座相は、ほかの星たちが日ごろ作り出しているクインカンクスとは威力が桁違いです。
その理由は、ひとつがこのアスペクトを作る片側の感受点が日蝕という特別なパワーを持っている点。もうひとつが、その日蝕の対となる感受点の（ト）冥王星がやぎ座にいることです。

冥王星は破壊と再生の星。太陽系最果てにあるこの準惑星のエネルギーは、星占いのなかでは最強です。すべてを壊し、一からルールを作り直します。
その元となるのが、やぎ座。やぎ座には規律や権威など、社会的な意味が多いキーワードが並びます。（ト）冥王星はそれらを壊し、新しい規律や権威を作り出します。
また、それらが幅を利かせるまでの努力も怠りません。やぎ座には徹底した愚直さも備わっているからです。
一度決めたら目的地に辿り着くまで、その歩みを絶対に止めない。その意志の固さは、土のエレメントとクオリティが活動宮という組み合わせのやぎ座ならではと言えます。

冥王星もやぎ座も「ミッションを達成するまで、徹底的に考えは変えない」という意味では通じ合っています。その固い意思同士が調和やすり合わせを要求する角度を取ることで、「出力の加減を徹底的に行う」のです。

歌手人生としてのピリオドを打つこの年、安室さんの心のなかには「あれもやりたい」「これもやりたい」という気持ちが溢れ出ていて、下手をするとそれらが「あれもやらなきゃ」「これもしなくちゃ」という使命感や義務感に変わってしまう恐れがあります。その思いを、このアスペクトが抑えるのです。日蝕と（ト）木星のスクエアがもたらす、深入りし過ぎる傾向を減らそうとするのです。

先述したように、このアスペクトは通常時のクインカンクスとはパワーが違います。気を許すとついやり過ぎになりがちなエネルギーを、見事に食い止めてくれることでしょう。

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安室さんのホロスコープを生まれたとき、トランジット（経過）、プログレス（進行）そしてイクリプス（蝕）と様々な視点から見てきましたが、すべてのホロスコープから受けるのは、何か困難が起きたとき、星たちが協力し合ってそれを抑えたり和らげたりすることでバランスを保とうとする印象です。
これはトラインを数多く持ち、その集合体であるグランドトラインを幾つも抱えている安室さんに与えられた宇宙からのプレゼントと言えます。

生まれたときに持っていたグランドトラインは、時の経過によりカイトというグループアスペクトを頻繁に作り出します。カイトは、自分を中心にして宇宙にあがる凧。それはとても大きいうえに重いので、そう簡単に上げることはできません。操縦がとても難しいのです。
しかし安室さんなら苦心と努力の末、この凧を上げ操ることが出来るでしょう。実際、このアスペクトは、力不足の人では使いこなすことが難しいと言われています。

そういう意味では、むしろカイトのほうから安室さんを操縦者として指名するかもしれません。

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