占星術 × 数秘術

羽生結弦さん     2/3ページ     2023.06.01 UP

しかしこの性質も、持ち主にとってはいいことばかりではありません。
献身的に尽くすということは、自分を犠牲にすることと背中合わせです。尽くせば尽くすほど、自分自身が疲弊していきます。また相手がズル賢い人の場合、羽生さんの献身さや誠実さを利用する恐れもあります。また依存タイプの人にも憑りつかれてしまう可能性もあるので、注意が必要です。さらに、相手に「こうなって欲しい」という願望が押し付けとなり、疎ましく思われてしまうこともありそうです。
この傾向は火星×土星のオポジション、エレメントで「水」が一番多いという結果からも見られますので、あまり共感し過ぎず、相手の自主性を尊重することも肝に銘じておかなくてはならないでしょう。

羽生さんの弱点を挙げるとするなら、まさにこの相手にのめり込み過ぎるところと言えます。その最も大きな要因は、彼にとってさそり座の影響がとても強く働くから。
羽生さんが生まれたとき、さそり座には金星、冥王星そして木星がいました。このようにひとつの星座に星が3つ以上ある状態をオーバーロードと呼び、その場合、位置する星座の性質が強く表れやすいとされています。
さらにさそり座にはドラゴンヘッドがあります。ドラゴンヘッドは「今世において、クリアしなくてはならないテーマは何か」を教えてくれている感受点です。

さそり座が掲げる課題とは。それは「相手と一体化すること」です。
さそり座には支配、執念、貫通といった相手にとことんこだわるキーワードが並ぶのですが、その最終目的は相手と一心同体と化すること。支配なんて生易しいものじゃなく、執念という段階にいるくらいではまだ本性を露わにはしていません。相手の人格と自分の人格がひとつとなり、融合する。乗っ取る、とでも表現すればいいでしょうか。
相手と同化することが、羽生さんの魂が今世で達成しなくてはならないテーマなのです。

生まれた瞬間にそう運命付けられたのですから、無意識のレベルでその宿命を完遂しようとします。献身的に相手に尽くすことはとても素晴らしい特徴ではありますが、のめり込み過ぎたり利用されないよう、その加減を把握することがとても重要になりそうです。

気を許すと付け込まれやすいところは、さそり座のほかにうお座の性質も表れやすいところが要因になっているでしょう。

うお座は、どんな感情も広い心で受け入れる星座。その姿はまるで女神か菩薩のようで、静かに微笑みをたたえながら多くの人の気持ちを受け止めます。そんなうお座とさそり座はトラインの位置関係なので、互いのエネルギーは呼応し、倍増した力は星座たちが持つ性質をより強くそして広範囲に渡って押し進めようとします。
さそり座の一体化を求める性質にうお座の寛容さが掛け合わさるので、羽生さんの献身さは私たちに深い安心感をもたらしてくれる反面、彼自身の心は削られ、知らず知らずのうちに苦しみを抱え、葛藤する時間も多くなるでしょう。

そこに追い打ちをかけるのが土星です。
土星には忍耐とか禁欲など、律する言葉が並びます。まるで修行僧のような土星がうお座にいるので、うお座の寛容さは度が過ぎると自分自身を責めてしまう性格に傾いてしまうかもしれません。元はと言えば、羽生さんのやさしさに漬け込む方が悪いのに、羽生さんはそうさせてしまう自分を責めるのです。

ここには、おとめ座の完璧主義さも多少関わっているのですが、彼が生まれたときの月も大きな影響を与えていそうです。

ルネーション占星術で見ると、羽生さんはクレセントムーン期の生まれです。

★羽生結弦さんのネイタルルネーション図
(拡大画像はこちら

羽生結弦さんのネイタルルネーション図

新月でゼロとなり新たなサイクルをスタートさせた月は、このクレセントムーン期で自発性を爆発させ、満月という頂点に向けてどんどん勢いを増していきます。様々な物事に関心が向き、そのどれもを試してみたくなります。そして実際、行動を起こしてみるのですが、まだ生まれてしばらくしか経っていない月に、それほど大した力はありません。試したどれもが中途半端や失敗に終わり、最後まで辿り着けない悔しさだけを噛みしめることになるでしょう。

そのことは、完璧さにキズを持つ羽生さんにとって致命的です。
何かを完遂したり達成できるのは、運や実力など多くの要素が絡むのですが、この場合は完全に自身の未熟さが原因です。未熟さを失敗の要素からなくすためには、経験と知識を長い時間かけて積み重ねるしかありません。それを新月から数えてまだ4日しか経っていない月に求めるというのは酷というものです。
にもかかわらず、羽生さんは自身の月に実力以上の成果を求めてしまうため結果が伴わず、そのギャップに苦しむのです。

そもそもクレセントムーン期は何かを始めるのは得意でも、それを育んだり熟成させるのは苦手です。
常に焦りを感じ、ストレスを抱える性質になりがちですが、世の中には時間をかけないと得られないことが山ほどあることや、機が熟すまで待つパターンもあると知ることが、心を軽くする捉え方になると思います。


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