★ てんびん座(2021.05.09撮影)

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てんびん座     2019.06.01 UP

てんびん座も、おとめ座に負けず劣らず見つけにくい星座です。頼りになるのは、次に続くさそり座のアンタレスやおとめ座のスピカで、夜空に目が慣れてくると天秤の竿の部分に当たるスベン・エル・ゲヌビやスベン・エス・カマリが見えます。
古代ギリシャごろまでは、てんびん座はさそり座の一部として捉えられていました。スベン・エル・ゲヌビはアラビア語で「南の爪」、スベン・エス・カマリは「北の爪」を意味するのですが、これは当時の名残りで、北と南の「爪」はさそりの両はさみを指しています。
てんびん座がさそり座から独立した理由は秋分点がてんびん座にあったからで、昼と夜をちょうど半分に分ける様がてんびんの姿に重なるから、という説があります。


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神話のなかでのてんびんは、正義の女神アストレイアが人々の心の善悪を量った道具とされています。

その昔、人類には5つの時代がありました。
始めは「黄金時代」。人間と神は共に地上で暮らし、一年中暖かい気候のなか、食べるものにも困らない豊かな時代でした。そのため争い事もほとんど起きず、アストレイアが持つてんびんも、使われることは皆無でした。

次に訪れたのが「銀の時代」です。
四季が生まれ、寒い冬には食べ物がなくなることから、人々は春から秋にかけて農作物を育て収穫するようになりました。また暑さや寒さをしのぐため、家を建てたり服を身につけるようになりました。
そのうち農作物の収穫が多い者と少ない者、家を建てるのが上手い人や下手な人というように、人間のあいだに差が出てくるようになりました。それが人の物を奪おうとか、強いものが弱いものを抑えるといった欲望を生み、次第に人々は傲慢になっていきました。
そんな人間たちに愛想を尽かし、ひとりまたひとりと神々たちは天上へと去っていきました。しかしアストレイアだけは辛抱強く、人間たちに考えを改めるよう説得して回りました。

続いてやってきたのが「銅の時代」。
人々は銅で武器を作り、戦いを始めます。世界には暴力やウソが溢れ、常に醜い争いが起きていました。
アストレイアは手に持つてんびんで人々の心を裁き、正しい行いとは何かを話すのですが、奪い合いや騙し合いがはびこる世界に、裁きや公正といった考え方は、もう受け入れられなくなっていました。

次に来たのが「英雄の時代」。
神を父に、人間を母に持つヘラクレスやペルセウスたちが活躍し、正義のために戦いました。
アストレイアは彼らの存在を励みに、てんびんで人々の心の正邪を量りながら、争うことの醜さを説いて聞かせたのです。

しかしやがて英雄たちはいなくなり、最後に訪れたのが「鉄の時代」でした。
人々は鉄で山を削る道具を作り、様々な鉱石を掘り出します。なかでも黄金はひときわ人々の心を魅了し、それを手に入れるため、再び争いが起き始めてしまいました。
戦いは以前よりも残忍さが増し、規模も大きくなって、たくさんの命が失われました。それはもう、アストレイアの声が誰の耳にも届かないことを意味していました。
アストレイアは嘆き悲しみながら、とうとう天上へと去ってしまいます。そのとき空にかかったてんびんが、そのまま星座として残ったのでした。


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人の心の正邪を量ったてんびんは、占星術の世界でも量る役目を担います。
すべてにおいてどちらかに傾くことがないよう、常にバランスを取ろうとします。
悲しいことや悔しいことがあっても、その感情に振り回されないよう、平静を装います。また「調停」や「平和的」といったキーワードも持つため、身に起こった問題はすべて解決しようといますし、誰にも嫌われまいと八方美人を目指す傾向があります。
しかし、すべての人に好かれることは不可能ですし、自分ひとりではどうにもならない問題など無数にあります。また仮にすべてのバランスが取れてしまうと、何の特徴もない、面白味のない人になってしまうでしょう。

長所短所があるからこそ、その人らしさが生まれるのです。

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